予定外のジョブ1件
2年ほど前から特許翻訳をしたいなと思い始めたころに、翻訳会社でも何でもない会社に翻訳部門があると聞いて、売り込んでおいたことがあります。その後、年に1,2回ほど、チラシや名刺の翻訳を頼まれるくらいで、つながってはいるものの相手にされていないなと思っていました。そうしたら、昨日電話がかかってきて、急ぎで技術レポートみたいなものの翻訳をお願いできないかとの問い合わせ。1000ワードあまりです。
機械分野で、一見何のことかくらいは分かりそうだったので、「今日中」と言われた期限を、「明日の午後の時間」にしてもらって、思い切って引き受けてみました。ところが、取り掛かってみると、英日訳ですが、日本語の用語がほとんど一つも分かりません。というよりも、2時間ほど調べても、対訳を効率よく拾える「あたり」の資料がないのです。ほとんど泣きそうになりながら、一度は断ろうかと思って電話に手を伸ばしたのですが、やっぱりこの状況を乗り越えないと、先に進めないだろうと思って、ふんばってみました。
結局、スクラッチから始めて、ほとんど力業で、こんな感じでした:
・原文からほぼすべての名詞を拾って、エクセルに集める
・拾った用語の対訳を片っ端から、ネット上のあちこちから拾ってくる
・用語集を仕上げる
・memoQに流し込む
・memoQでドラフトをタイプし、リライトもできるところまでする。
・memoQから、元のレポートにコピペして、レイアウト通りにする
・Wordで仕上げる。
久しぶりの徹夜をして、なんとか提出できました。
振り返ると、分野とトピックの概要調査に2時間、エクセルの対訳集をつくるのに8時間、タイプに3時間、リライトに1時間、仕上げとコメント付けなどで送信するまでに2時間。合計で16時間かかりました。
この段取りと時間がどうなのかはまだあまり判断できないのですが、とりあえずスタートとして、こういう状況だったということを書いておきます。
そういえば、後から実験したら、memoQのExport (stored path)という機能を使うと、表がほぼ元通りに復元されました(少し図が消えていた部分がありましたが)。驚きです。さすが、翻訳支援ツールですね。知らなかったので、今回は一行ずつコピペしましたが、次回から利用できそうです。